防災まちづくり

■住宅総合整備事業・防災生活圏促進事業
       〜地域の関係をつむぎ、ハードとソフトの融合を図る〜

■住宅総合整備事業・防災生活圏促進事業とは
 
住宅総合整備事業は、防災都市づくりに関わる事業の一つであり、既成市街地において、防災性能の向上、快適な住環境の創出、都市機能の更新、美しい市街景観の形成等のため、良質な市街地住宅の供給、公共施設・居住環境形成施設の整備などを地域住民と協働で総合的に行う事業です。
 防災生活圏促進事業も同様に、幹線道路・公園・鉄道などの延焼遮断帯に囲まれた区域の中で、地区防災道路や防災広場の整備、防災まちづくり活動支援などを実施し、「火を出さない」「火をもらわない」「逃げないですむ」まちの実現を目指した防災まちづくり事業です。(関連情報→防災生活圏促進事業GISを活用した防災対策 )
 では、実際のまちづくりの現場ではどのような活動が取り組まれているのでしょうか?

■活動事例
<東京都豊島区(1995年)>
 豊島区上池袋地区は、区の居住環境総合整備事業の適用を受け、1995年のまちづくり協議会の設立以来、十数年にわたって活動を推進してきました。
 防災まちづくり活動のテーマとしては、道路、公園・広場等の整備や建築物の建替促進などのハード整備に関わるまちの点検や勉強会、整備構想・提言の検討、ルールづくり、情報発信などの活動を中心としてきました。
 こうしたまちづくり活動を進めながら、活動内容に転機が訪れたのは2003年度に「防災まちづくり協定」を検討したときでした。地域の課題を抽出した際、委員から、空き家(廃屋)の管理の問題や路上障害物の問題、災害弱者の救援、野良猫の繁殖や歩きタバコの問題など、ソフトの防災対策や、日常生活での身近な問題に対する関心や問題意識が数多く寄せられました。そして、協定には、ハードの課題と同時に、これらソフトの課題も明記され、具体的な取組につながっていきました。
 このハードとソフトの両面による防災まちづくりの取組は、道路、建物の具体的な規制の制度化を目指す地区計画の活動と、ルールに基づき、まちを良くする具体的なソフトの活動へと進化することになったのです。ハードとソフトを融合した活動の例としては、災害時要援護者の避難誘導の視点から見たまちの点検、避難所の施設利用イメージから見た防災拠点の空間利用計画の検討、消防自動車の通行によるまちの点検等があります。

       
                        防災まちづくり協定(上池袋地区)



   
     まちづくり協議会での議論の様子            住民参加で計画した防災広場(上池袋地区)
         (上池袋地区)

■弊社からのご提案
 
災害後ならともかく、災害前に地域での防災のための取り組みを継続するためには様々な工夫が必要です。本来、ハード整備を目的とするこの種の事業は、文字通り、基礎となる整備計画を作り、個々の事業を推進するための意向・現況把握、計画協議・決定等を経て事業整備に入るものの、とかくハード整備が自己目的化し、そもそもの整備の意味や必要性が薄れてしまう危険もある。そこで、平素から、「災害とは?」、「被害とは?」、「被害軽減のためにできることとは?」、「ハード整備の必要性とは?」等に関する意識啓発を継続することが重要です。その意識啓発の手段として、災害事例の学習やまち歩き、ワークショップ、図上訓練等を活用することが大事です。我々のお手伝いする地区では、こうしたハード整備の推進と同時に、ソフト面での防災活動の推進も同時に行っています。

■弊社の主な実績
・『居住環境総合整備事業(上池袋地区)コンサルタント業務委託』(東京都豊島区、2000年-現在)
・『志茂地区防災生活圏促進事業業務推進技術支援委託』(東京都北区、1997-2003年)
・『品川区不燃化促進事業』(東京都品川区、1996年)
・『新宿区防災マップ作成』(東京都新宿区、1996年-)
・『都市防災不燃化促進事業促進方策検討調査』(東京都、1991年)

■地域防災計画
   こちらの項目は工事中です。詳しくは弊社までお問い合わせください。

■GISを活用した防災まちづくり活動
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■災害時のエネルギー対策
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